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小学校受験新聞TOP「新傾向の問題にどう取り組むか」 2015>第2回

 

掲載 2015年6月30日

 

第2回

 未測量領域における新傾向の問題

 

 

  

 

「未測量領域」における入試問題は、昔からそれほど多く出題されていたわけではありません。「シーソー」の問題に代表される「関係推理」がこの領域の中心課題でした。ここ数年、新しい課題が増えたわけではありませんが、これまであった単純な「シーソー」の問題や「つりあい」の問題に新しい要素が加わり、新傾向の問題を形成しています。最近出題された問題の中から、子どもたちにとっても難しい新傾向の問題をいくつかご紹介しましょう。新しい形式の問題は、次の4つの単元で見られます。

 

1.シーソー
2.つりあい
3.個別単位
4.逆対応

まず、最初にシーソーの問題です。

 

○シーソーの重さくらべ(雙葉小学校)

1番上のお部屋のシーソーをよく見てください。
イヌ1匹とサル1匹をくらべるとサルの方が重く、イヌが2匹ならサル1匹よりもイヌのほうが重くなっています。

では、下のシーソーのように乗せるとどうなるでしょう。シーソーの下がるほうに○をつけてください。

 

 

 

 

 

 

 

○シーソーのつりあい(早稲田実業学校初等部)

上のお部屋のシーソーはつりあっています。
このシーソーの重さの関係をよく見てください。
下のたくさんのシーソーの中で、上のシーソーの関係と合っていて正しいものに○をつけてください。

 

 

シーソーの基本問題は、3者関係の理解を基本として、4者・5者関係まで発展する重さくらべです。重い順に並べたり、○番目に重いものを探したりする課題ですが、ここに紹介した雙葉小学校の問題は、問いかけの仕方が違います。サルとイヌの基本的な重さの関係を見て、下の4つのシーソーのどちらが下がるかという問題です。上の2つはセットの考え方、下の2つは両方から同じものを下ろす(消す)という将来学習する「消去算的発想」を応用しています。右と左から同じものを下ろしても重さの関係は変わらないということをどう理解できるかがポイントです。

また、早稲田実業学校初等部の問題には2つポイントがあります。1つは、基本となる「つりあっている場面」で両方に星があります。その星を両方から下ろしても関係は変わらないということが分かるどうかです。そして2つ目は、残った○2つと□1つがつりあう状態を見て、○1つと□1つとではどちらが重いかを正しく判断できるかどうかです。時々、2つある○の方が1つになっても重いと考えてしまう子どもが見られます。「2」という数に引きずられた結果でしょう。この2点の理解をしっかり踏まえれば、下のシーソーで正しいものと、間違っているものの判別はできるはずです。このように、従来からある「重さを系列化する」問題ではなく、「論理」を必要とする問題が出始めています。

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次に「つりあい」に関する問題です。

 

○つりあい(雙葉小学校)

上のお部屋を見てください。果物を乗せた2つの天秤はつりあっています。
では、下のように果物を乗せたらどうなるでしょうか。

つりあうものに○、つりあわないものに×をつけてください。

 

この雙葉の問題の条件提示の仕方は、昔からある通りです。すなわち「A=2B・B=3C」という関係です。しかし設問は、つりあうための数を記すのではなく、「つりあうもの」と「つりあわないもの」を判別する問題になっています。中でも従来の問題と違うのは、中段右側と下段左側の天秤のように、両方に同じリンゴが乗っているという点です。そのまま残して、置き換えをしながら左右の関係を理解するか、先ほどのシーソーの問題のように、同じリンゴを下ろしてから残ったもので考えるかは、どちらでも良いのですが、数が少ない方が考えやすいとしたら、両方から同じものを下ろしても関係は変わらないという方法を使うのがよいかもしれません。このように、自分で数を書き込むだけでなく、置き換えをしながら状況を判断するという問題は今後増えていくでしょう。型通りの問題でなくても解いていけるだけの応用力を身につけなくてはなりません。

 

3番目の「個別単位」に関する問題は、最近増えている問題です。もともと単位の学習は、小学2年生で、長さ、重さ、かさ等の単位の学習をします。そこから発展する単位換算の問題は、低学年の子どもたちにとって、苦手な問題の一つです。例えば、長さであれば、メートル・センチメートル、ミリメートルの関係をしっかり把握しないと単位換算でつまづいてしまいます。こうした小学校で学ぶ単位は「普遍単位」と呼んでいますが、単位の考え方は、次のように4つの段階を経て成長していきます。

 

@直接比較・・・・直接くらべる
A間接比較・・・・あるものを仲立ちとしてくらべる
B個別単位・・・・あるものを「1」として、それがいくつ分あるかを考える
C普遍単位・・・・世界中どこでも通用する単位でくらべる

普遍単位は小学校入試には出題されませんが、個別単位の考え方までは頻出しています。

例えば、次のような問題です。

 

 

○長さくらべ(光塩女子学院初等科)

上のお部屋を見てください。
それぞれの太い線と同じ長さのものを下から探して同じ印をつけてください。

 

 

 

 

 

 


○広さくらべ(個別単位)(聖心女子学院初等科)

左のお手本を見てください。白いところと黒いところは広さが同じです。
では、右の形の中で白いところと黒いところの広さが同じものを探して、○をつけてください。

 

 

 

 

光塩女子学院初等科の問題は、正方形の一辺と、円周の1/4(四分の一)の長さの曲線が、いくつ分あるかを考えて、同じ長さのものを探す課題です。また、聖心女子学院初等科の広さ比べの問題は、ある形を「1」単位とした時、それがいくつ分あるかを考え、広さをくらべる問題です。直感的に判断できる場合もありますが、同じ形を対応づけていき判断します。必ずしも例題のように、ひとつの形が「1」単位にならない場合もありますが、こうした比べる基準を決めて考える「個別単位」の考え方が、小学2年生以降始まる「普遍単位」の学習につながっていくのでしょう。その意味で大変良い問題だと思います。

 

最後は、逆対応の問題です。昔から砂糖水の濃さの問題や、残った水から飲んだ水の量を推理し系列化するような問題がよく出題されています。今回ここに紹介する白百合学園小学校の問題は、量の移し替えの問題です。

 

○量の系列・逆対応(白百合学園小学校)

・2番目に多くジュースが入っている入れ物を上の中から探して、○をつけてください。
・下の入れ物に入っているジュースをどれも同じ量にするには、上のどのジュースと合わせたらよいですか。線結びしてください。

 

 

入れ物に入っているジュースを、どれも同じ量にするには、上のどのジュースをいれたらよいかを聞いている問題です。入っている量が一番少なければ、1番多く入れなくてはならないし、2番目に少なく入っていれば2番目に多く入れなくてはならない・・・・という「逆対応」の関係を踏まえて線結びできるかどうかです。時々、量の多いもの同士から対応づけてしまう間違いが見られます。また、逆対応の問題ではありませんが、砂糖水の濃さをテーマとした以下のような問題も出題されています。

 

○砂糖水の濃さ(白百合学園小学校)

上のお部屋を見てください。これからコップの水に角砂糖を2個入れてかき混ぜます。
下のコップの中で、上のコップと同じ甘さの砂糖水になるものに○をつけてください。

 

 

 

 

砂糖水の濃さを決める「砂糖の個数と水の量との関係」の中で、水の量が2倍になれば砂糖の個数も2倍にする、また水の量が半分になれば、砂糖の数も半分で同じ甘さになるということが分かるかどうか、新しい発想の問題です。

 

以上のように、未測量領域の問題は、あまり多くは出題されませんが出題される問題は難しく、ものごとを論理的に考えなくてはならない問題が多いのが特徴です。シーソーの問題を中心に十分練習し、新しい形の問題が出題されても自分の力で解いていけるよう、基本となるものの見方をしっかり身につけ、いろいろなタイプの問題に挑戦して応用力をつけてください。

 

 

 

   

 

最新 久野先生のコラムはこちら (こぐま会HP 室長のコラム)

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関連コラム

 室長コラム 第449号「新傾向の問題に挑戦を」  こちら
 子どもはどこでつまずくか 第14号「単位の考え方は大事です」 こちら

 

 

 

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