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森村学園初等部 展覧会レポート

 

森村学園初等部 展覧会レポート

森村学園初等部の展覧会に行ってまいりました。

体育館と図画工作室の2会場を使用しての展覧会はどのような様子だったのでしょうか。

取材してまいりましたのでご覧下さい。

取材 H20年11月22日

 

 

展覧会の様子

  児童の作品が展覧会会場まで道案内してくれます。
  開場前に作品を並べる児童と先生。 会場入口に展示されている1年生の作品。
受付の様子。 展示会の様子。体育館を使って展示されています。舞台にも工夫して展示してあります。  
  多くの在校生保護者の方が朝早くから来校していました。  

 

 

低学年の作品

1年生:絵画「音楽をきいて」 森の音楽(小鳥のさえずり、小川の流れの音、風の音など)を聴いて頭の中でイメージをふくらませてクレパスと絵の具で絵を描きました。 1年生:共同工作「宇宙船」
1年生:陶芸「たのしい顔」
信楽粘土で楽しい顔を作り、化粧土でお化粧して仕上げました。1280℃で焼成しました。 2年生:陶芸「宇宙からやってきたお友達」 お友だちになりたいな!仲良しになりたいな!と思うかたちを信楽粘土で作りました。ゆうやくで色を塗り本焼きしました。
2年生:共同工作「どうぶつパーク」 2年生のどうぶつパークにようこそ!ここはどうぶつたちみんななかよし広場です。空き箱やペットボトル、様々な材料で作ったどうぶつたちです。グループで力を合わせて作りました。 2年生:絵画「うれしかったよ、楽しかったよ」
うれしかったこと、楽しかったこと、心に残っていることをクレパスと絵の具でのびのびと描きました。 2年生:絵画「広がれ、広がれ!色と形」
好きな形を好きな色合いでどんどん広がっていくように描きました。絵の具でのびのびと大きく描きました。
2年生:工作「リズム太鼓」
音楽会で演奏する小太鼓を作りました。クレパスで好きな絵や模様を描き、缶に貼って仕上げました。 3年生:絵画「好きな季節」 好きな季節のイメージを水彩絵の具で描きました。
  3年生:共同工作「なかよしハウス」 プラダンを使ってクラスのみんなの部屋がつながる家を作りました。部屋の中の様子を見て下さいね。
3年生:陶芸「えんぴつ入れ」 信楽粘土をひも作りにして鉛筆たてを作りました。筆記用具を入れて使いたいです。 3年生:工作「トントン君」
木切れに色々な長さの釘をかなづちで打って作りました。初めてのかなづちを頑張って楽しいお顔のトントン君を作りました。 教職員コーナーに展示されていた作品。先生が作った作品です。 コルク栓とカイコ繭のクラフト「昔も今も・・・」

 

児童の様子

見学の様子です。 中までよく見ています。  
児童が書いている用紙は、どの作品が良かったかなどを記入するためのものです。 熱心にお友だちの作品を見て記入していました。その他保護者用のアンケート用紙などもありました。  
先生が作った作品を見ています。

 

 

高学年の作品

4年生:貼り絵「おもしろい顔」 新聞紙や色を塗った画用紙を切って画用紙に貼り、面白い顔を作りました。みんなの面白い顔を想像して作りました。 4年生:共同制作「星の世界」
4年生:陶芸「ハンドベル」 ハンドベルは、どろ粘土を使って作りました。どろ粘土をひもの様にした物を何回も円の形になるように積み上げ、表面がすべすべになるよう時間をかけて制作しました。それから玉を入れて吊るす糸を通すための穴をあけ焼きました。最後に色を付け玉を糸に通し中に入れました。
5年生:絵画「○○○に入った私 ○○○(容器、カップ、ビンなど)に入って現実や空想の世界にいきました。最後にデジタルカメラで撮った自分の写真を貼りました。 5年生:共同制作「MORIMURA-ショッピングモール」
4人のグループで作るお店屋さんを考えて、段ボールのみでショップを作りました。 5年生:個別学習(オブジェ)「自然」 機械を分解した物や、カンタブなど「人工の物」を使って「自然」を表現しました。
5年生:個別学習(切り絵)「自分の心」 自分の今の気持ちを黒い画用紙からカッターで切り出しました。 6年生:陶芸「ランプシェード」
信楽粘土で、中から光がもれるかたちのランプシェードを作りました。 6年生:絵画「詩の世界」 好きな詩からイメージする世界を水彩絵の具で描きました。
6年生:工作「シュールな世界」 シュールレアリズム(超現実主義)の作家の作品から「!?」を見つけながら鑑賞しました。次にそれぞれが考える「!?」〜シュールな世界〜を作りました。 6年生:個別学習「立体」
題「池田屋事件 長州vs新撰組」
各自がテーマを決めて制作しました。自分で考えたテーマを計画的に作品作りしました。完成後には作品を振り返って自己反省しました。プランニング→制作→自己反省 5年生:魚のタペストリー 5年生:家庭科「ナップザック」
   
6年生:家庭科「エプロン」    

 

総合学習の展示の様子

図画工作室が総合学習展覧会の会場です。
4年生:点字「大好きな詩」 2年生:森村ゆうびんきょく2008「スタンプ」 2年生:絵本
2年生:森村ゆうびんきょく2008「スタンプ」 1年生:学園で見つけた虫 1年生:まゆで作ったストラップ

 

 

 

 

所感

会場のあちらこちらで、児童がバインダーを手に作品を見てコメントを描いている光景を目にしました。
これはお友だちの作品をただ見るだけでなく、どこが良かったのかを書くことによって作品を深く見ようとする気持ちを育てるのと同時に、文章にまとめる力を高める効果があるそうです。児童はどの作品も細かいところまで見ていました。
どの学年も、絵画、工作、共同制作、陶芸などの作品がそれぞれ展示されています。
特徴的なのは全学年で「陶芸」の作品展示があることです。粘土は信楽から直接取り寄せています。当校は窯を持っており、14時間かけて作品を焼きます。全児童720名分を交代で焼くので先生方のご苦労は相当なものだそうです。
窯を持って陶芸を行なっているのは、創立者森村市左衛門が陶磁器会社で成功を収めた実業家であったことも影響しているようです。
ノリタケ、TOTO、日本ガイシなどは森村グループとして今も成長をとげています。
校長先生や美術の先生にお話を伺うと、“なるべく型にはめる作品は作らせたくない”とのお考えを持っていることがよく分かりました。
5、6年生になると「個別学習」という、個々にテーマを考えた作品制作に取り組みます。
今まで培ってきた制作技術や感性、表現力などを活かし、これまでの集大成的な意味合いを持った作品作りを行ないます。
プランニングから制作までを自分で行い、一つの作品を造りあげていくのです。
当校の美術教育は、各自の “表現力” をとても重視している美術教育を行っています。
来年の展覧会に行かれる方は、当校の考えが表れている5、6年生の個別学習の作品にも注目して見ると良いと思います。
森村学園初等部の考えを理解した上で作品を見てみると、また違った発見があるかもしれないと感じた展覧会でした。

 

 

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